斎藤成也

先月、国立民族学博物館(民博)に研究会で訪れたときに、最近はポリタンクがアフリカ文化を紹介する部分で展示されていると耳にしました。そこで、見に行きました。ありました。みにくかった。ただのポリタンク。そりゃ現地の人にとっては、水を汲みに行く道具として重要でしょう。でも、現代文明から見れば、どこかのぱっとしない工場で生産されたモノにすぎません。それを堂々と博物館で展示している人々の気分が理解できませんでした。 たしかに、民博の初代館長、梅棹忠夫さんは、展示物をガラクタと表現しました。でもそれは彼一流のてらいだったのではないでしょうか。博物館に来る人は、民俗資料であっても、それなりに美しいものを求めているのではないでしょうか?事実、このポリタンクをのぞけば、ギターですら美しかったです。